プロジェクト背景
岡谷市は、かつて小さな町の中に約40社を超える味噌蔵があり、味噌の日本最大の生産地であったと言われ、味噌の研究機関の設立に始まり、様々な新技術が生まれた場所でもあります。
しかしながら、食習慣の変化や大手スーパーなどの台頭により年々岡谷の味噌蔵は減少し、現在残っているのはわずか9社。「だし入り味噌」など調味料入りの味噌が手軽さを売りに市場で多く流通するようにもなり、業界構造や味噌に対するイメージなども大きく変化してきています。
一方で、「健康」や「発酵」というキーワードに関心が高まる中、味噌が再度着目を浴び始めています。酒屋などで売っていた秤り売りの味噌のような添加物を使わないでしっかり発酵した昔ながらの味噌を求める声も多くなりました。私たちは、今こそ味噌業界が再興するチャンスだと思っています。
岡谷の味噌蔵は低価格競争に加わらず品質を重視する方向性でがんばりぬいた小さな蔵が残り、高品質な味噌造りを続けています。
昔ながらの伝統の技と少量生産だからこそ出来る、唯一無二の豊かな味わいを残したい。今回は、小さな味噌蔵と想いを共にし、これからの大きなビジョンを描き伴走頂ける方を募集いたします。
喜多屋醸造店について
「旨いもの造るに勝る広告なし。」この言葉を胸に、ひたむきに味噌造りに取り組んできた喜多屋醸造店は、地元のお客様を中心にたくさんの方に愛されて、間もなく創業100年を迎えます。
昭和初期から利用するレンガ築炉のボイラーやもろ蓋を使用しての麹造りなど、昔ながらの製法を残している数少ないメーカーの一つです。代表的なブランドには「雪娘」があり、全国味噌品評会では数々の賞を受賞。食生活も多様化する中、伝統の技の継承だけでは守れない食の現実があると感じ、「伝統と革新による食からの健康造り」をテーマに様々な新商品の開発にも取り組んでいます。
今回のミッション
①新ブランド「しぜんと。」のマーケティング・販売戦略立案
「しぜんと。」は農薬や化学肥料を一切使わず栽培した長野県産の大豆とお米を100%使用し、使用する塩にもこだわり抜き醸造された味噌。肥料を使わず育てる作物は、自力で土から栄養を吸い上げるため、地面に深く根を張ります。それが、力強い生命力と、非常に高い栄養価をその身に蓄えることになります。
食材をありのままに活かしながら、喜多屋が長年培ってきた味噌造りの技術を駆け合わせ、子どもたちに元気に育ってほしいという想いで手作りしています。“健康”と“美味しさ”を兼ね備え、身体に優しい味噌を追求した末にたどり着いたブランドです。
「しぜんと。」は、2021年7月に立ち上げ、現在はオーガニックマーケットやいくつかの専門店で販売し、地元の顧客を中心に少しずつ認知を広げています。
今後、「しぜんと。」が持つストーリーを前面に打ち出し、本来自分たちの商品開発の原点である、女性やこどもたちが自然と輝くような商品としてブランディングしていき、顧客認知を広げていきたいと思っています。
本来であれば、首都圏などでイベント等を実施し、直接自分たちの想いやストーリーを伝えたいと考えていましたが、コロナ禍で移動が制限される中、今後の販売戦略を見直す必要性が出てきています。
今回は、「しぜんと。」としたマーケティングや販売戦略の立案を行っていただける方にご協力いただき、ターゲットとしている方々へのPRを加速しながら、新ブランドの立ち上げを共に担って頂ける方を募集します。
②業務プロセスの可視化・効率化に関するアドバイス
喜多屋醸造店の強みとしては、多品種小ロットの生産ができることがあります。そのため、必然的に商品点数が多く、その管理も複雑化してしまっているのが現状です。
ただ、大手ではなく小規模醸造店が生き残る道として、我々としてはその強みを消さずに約300種類ある製品の製造から販売、売上管理まで一貫して管理し、効率化できる仕組みを構築していきたいと考えております。
現在は、製造から在庫管理、販売管理などの一連の流れが一貫したシステムとなっておらず、一部手作業やアナログでの管理が必要になってしまっているため、通常よりも手間がかかってしまっています。(現在、社員は役員含め7名で、製造が3名、営業が2名、管理部門が2名で構成されています)
日々の業務の中では、全体を俯瞰した改善を行うことが出来ていないのが正直なところ。今回は、一度立ち止まって会社全体の業務効率を見直したいと考えております。
大規模なシステム投資はできませんが、今行っている業務プロセスを可視化し、改善ポイントを洗い出した上で、現状の中での改善施策を共に検討いただける方を募集します。
プロジェクトオーナー
私たち姉妹は、大好きな喜多屋の味を2人で未来に繋げていくため、東京から戻り家業を継ぐことを決意し、一から味噌作りの修行に励んできました。人にも環境にも優しい、心温まる味噌。私たちの大好きな喜多屋の味噌をもっともっと世の中に人に知ってもらいたい。
今回のプロジェクトを通じて、たくさんの方と共感しあい、これからの味噌業界の新たな一歩をともに踏み出せることを楽しみにしています。
(右)長峰愛 喜多屋醸造店、5代目味噌姉妹・姉
父への感謝の思いから味噌造りを一から勉強し、みそソムリエの資格を取得。味噌の魅力にどっぷりとハマり、みそづくりの楽しさや魅力を伝えるべく活動中。味噌の原料である大豆と米を地域の人々と育てる活動、ゼロから始める岡谷味噌を主催。諏訪エリアは味噌と縁の深い街なので諏訪エリアの観光宣伝大使を勤めた経験もあり。社内では営業、広報、商品開発を行っている。1児の母(娘3歳)。
(左)佐々木彩 喜多屋醸造店、5代目味噌姉妹・妹
サラリーマン家庭に憧れ、新卒で入った会社は会計事務所。自分は味噌に関係なく生きていくはずだったのが、喜多屋の味をこれからも後世に繋げていきたい。その一心で姉と二人で味噌蔵を継ぐ事を決意。経理から入り、製造や営業も始めている。
募集要綱
▼募集職種
①新ブランド「しぜんと。」のマーケティング・販売戦略立案
②社内の業務プロセスの可視化・効率化に関するアドバイス
▼求める方
①新規事業・新ブランドの立ち上げ等のご経験をお持ちの方
・toC向け商品(出来れば食品)の広報・マーケティングの経験をお持ちの方
・toC向け商品(出来れば食品)の営業販売戦略立案等の経験をお持ちの方
②社内の業務効率化、デジタル化推進のご経験
・業務改善や組織改善に関心があり実際の現場で課題解決に挑戦したい方
▼契約期間
3か月~(業務委託準委任契約)
▼勤務時間
16~20時間程度/月を想定
▼働き方
リモートワーク(プロジェクト中に現地訪問をお願いする場合もございます)
▼給与
月額30,000円~50,000円程度
▼その他
プロジェクトに必要な経費や交通費などは別途支給な経費や交通費などは別途当方負担
▼募集締め切り
10月10日(日)
※募集要項に関する問い合わせは、NPO法人MEGURU(npo.meguru@gmail.com)へご連絡ください。
※本企画は長野県令和3年度社会人を対象としたUIJターン促進事業とのタイアップで実施します。
関連イベント・募集説明会について
①プロジェクトオーナーである 長峰愛・佐々木彩のことをもっと詳しく知りたい方はこちら↓
長峰 愛さん 佐々木 彩さん< ヒトタビトーク特別編 >
子供に食べて欲しいから。姉妹で作る有機味噌ブランド
https://www.facebook.com/events/564976584645642/
②本募集の募集説明会を実施いたします。関心をお持ちの方はぜひご参加ください。
Peatix、Facebookイベントページ募集説明会
https://kitaya-meguru.peatix.com
その他関連リンク
・手作り味噌醤油工房 喜多屋醸造店HP
https://www.kitayamiso.com/about/about02.html
・しぜんと。 ブランドページ
https://www.kitayamiso.com/shizento/